戦後78年を迎えて。
「たった」78年前まで、日本には断続的に「戦争」という嵐が巻き起こり、それに心も命も大きく左右されてきました。
とはいえ、今では日本が戦争状態ではない。とは、言い切れないのが特に最近の情勢からも浮き彫りになっているように感じます。
戦争だけでなく、人が、人の命や尊厳を奪うこと。
これには必ずと言ってよいほど、「恨み」が伴うもの。と、思われるのが世界的な歴史観からの一般論ですが、不思議と日本人は、「水に流す」という文化が未だに息づいているように感じます。
これは見方によれば美徳ですが、海に囲まれた日本という国が生きていくための、「生きる術」であるようにも私は感じています。
水に流してよいのは、負の感情です。
ただ、事実としてあった史実は、単なる歴史の一部では無く、現に今生きている私たちの生活にも複雑に絡み合って影響していることを忘れてはいけない、と思うのです。
短絡的な悲劇のお話でも、恨みでも、美談でも、武勇伝や憧れでもなく、
エビデンスに基づいた、史実、事実。それを知ることに、「今をどう生きるか」のためのヒントが多く含まれています。
そのヒントが、どうか、
現代を生きる皆が、私利私欲に振り回されず、他者と、そして自分自身とも手を取り合って生きていけるための、「平和をつくる思いやり」のヒントであることを、願うばかりです。
私たちには、過去について知らないことや勘違いしていることが、まだまだ沢山あります。
そして人、文化、国、宗教観等々によって、「正しさ」は皆、違う。
それを前提に、「自分と違う者」を排除せず、理解に努める世の中になっていって欲しいものです。
私は政治的にも宗教的にも何のこだわりもありませんが、
ただ、個人的な信条としては、
「自分と同じぐらい、身近にいる者を大切にする。」
「他者を理解するための想像力は、自分を豊かにする。」
「どんな困難も、打ち勝つためではなく、自分を生かすための糧にする。」
このようなことを日頃から意識して生きているつもりです。
しかしながら、私は、決して強い人間ではありません。
とても、弱い人間です。
きっとそれは、私だけではないはず。
弱くていいんです。弱そうで、いいんです。
欲を言えば、一番強く願うのは…。
優しく、生きたい。自分にも、みんなにも。
今日は改めて、そんなことをいつもより強く感じさせてくれる一日です。
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